Last Updated on 2026年2月26日 by ゆるっと先生
「学校には行けていないけれど、勉強は続けたい」「将来のために大学進学を目指したい」——そう思っている高校生は、実はたくさんいます。
不登校だからといって、塾に通えないわけではありません。むしろ、今は不登校の生徒に対応した塾やオンライン学習サービスが急速に増えており、自分のペースで学び直せる環境が整ってきています。
この記事では、不登校の高校生が塾を探すときに知っておきたいポイントを、教育アドバイザーの視点からわかりやすく解説します。塾の種類から選び方、大学進学へのステップまで、必要な情報をまとめました。
不登校の高校生が塾を探す前に確認したいこと
塾を探し始める前に、まず自分の状況や目標を整理しておくことが大切です。「なんとなく塾に行けばいい」という気持ちだと、途中で続かなくなることもあります。今の自分に何が必要かを一度考えてみましょう。
今の学力と勉強の空白期間を把握しよう
不登校の期間が長くなると、学校の授業についていけない単元が増えていきます。まずは自分がどの単元からつまずいているかを確認することが重要です。
たとえば、数学であれば中学3年の「二次方程式」や高校1年の「二次関数」あたりから理解が怪しくなっているケースが多く見られます。英語であれば中学レベルの文法から抜け落ちているケースも珍しくありません。
塾に入る前に市販の「中学総復習ドリル」や無料の学力チェックテスト(スタディサプリの無料診断など)を使って、現在の立ち位置を確認しておくと、その後の塾選びがスムーズになります。
空白期間が長い場合でも焦る必要はありません。個別指導塾やオンライン塾では、中学内容から丁寧にさかのぼって教えてくれるカリキュラムを用意しているところが多いです。自分のペースで着実に積み上げていくことが、結果的に最短ルートになります。
通塾スタイルを決める(対面 or オンライン)
塾を選ぶ上で最初に決めるべきことの一つが、「対面で通うか、オンラインで受けるか」という点です。
対面通塾のメリットは、講師と直接顔を合わせることで緊張感や習慣が生まれやすい点です。ただし、外出が難しい状態のときは無理に通う必要はありません。
一方、オンライン学習は自宅にいながら受講できるため、不登校の生徒に特に向いているスタイルです。スタディサプリ、Classi、そら塾など、自宅からスマホやタブレットで受けられるサービスが充実しています。
最近はハイブリッド型(対面もオンラインも選べる)の塾も増えています。体調や気分に合わせて柔軟に切り替えられる環境は、不登校の生徒にとって大きな安心材料になります。
保護者と一緒に費用と日程を確認する
塾には月謝のほかに入会金・テキスト代・季節講習費などがかかります。年間でどれくらいの費用が必要になるかを事前に確認しておくと、後から慌てることがありません。
個別指導塾の場合、月謝の相場は週1回で1万5,000〜2万5,000円程度。オンライン系サービスであれば月額2,000〜8,000円程度と幅広くあります。費用が気になる場合は、まず無料体験授業や無料の資料請求を活用して比較するのがおすすめです。
不登校の高校生に向いている塾の種類
一口に「塾」といっても、集団授業・個別指導・オンライン・フリースクール型など様々な形態があります。不登校の状態にある高校生には、特に自分のペースで進められる形式が合いやすい傾向があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
個別指導塾:自分のペースで学べる
個別指導塾は、講師1人に対して生徒1〜3人程度という少人数制で授業を行う形式です。集団授業と違って「授業についていけない」という焦りが生まれにくく、わからないところをその場で質問できる環境が整っています。
代表的な個別指導塾としては、トライ(家庭教師のトライ)・明光義塾・スクールIE・個別教室のトライなどがあります。これらは全国に多くの教室を持ち、不登校経験のある生徒の受け入れ実績も豊富です。
授業のペースも生徒の状況に合わせてカスタマイズできるため、「中学の英語からやり直したい」「数学の特定の単元だけ強化したい」といった要望にも対応してもらいやすいです。
不登校で外出が不安な場合は、まず無料体験授業に参加して雰囲気を確かめてみるといいでしょう。スタッフの対応や教室の空気感を実際に感じることが、入塾判断の大きなヒントになります。
オンライン塾・動画学習サービス:自宅から始められる
オンライン塾は、外に出なくても自宅から本格的な学習ができるスタイルです。「人と会うのが怖い」「外出するとエネルギーを使いすぎる」という状態でも、自分のタイミングで学習を始めやすいのが大きな魅力です。
主なサービスをいくつか紹介します。
- スタディサプリ(月額2,178円〜):神授業と呼ばれる人気講師の映像授業が見放題。中学内容から大学受験まで対応。
- そら塾(オンライン個別指導):画面越しに講師と1対1で指導を受けられる。不登校の生徒の受け入れに積極的。
- 河合塾One(月額約4,000円〜):AIが弱点を自動分析し、最適な問題を出題してくれる。
- Z会のタブレットコース:添削指導が受けられる通信教育。難関大志望者にも対応。
これらのサービスは多くが無料お試し期間を設けています。まず1〜2週間試してみて、自分に合うかを確認してから契約するのがおすすめです。
フリースクール・学習支援センター:居場所も兼ねた学び場
フリースクールや自治体が設置している教育支援センター(適応指導教室)は、勉強の場であるだけでなく、同じ悩みを持つ仲間に出会える居場所でもあります。
塾とは少し異なりますが、学習サポートと精神的なケアの両方を受けられる点が特徴です。特に「一人で勉強するのがしんどい」「誰かと一緒にいたい」という気持ちがある場合は、フリースクールを活用するのも一つの選択肢です。
費用は無料〜月数万円と幅があります。文部科学省のサイトや各市区町村の教育委員会のウェブサイトから近くの支援センターを調べることができます。
家庭教師:完全マンツーマンで自宅学習
家庭教師は、講師が自宅に来て完全1対1で指導してくれる形式です。「外には出られないけれど、誰かに教えてもらいながら勉強したい」というときに向いています。
家庭教師のトライやファミリー、個人家庭教師など様々な選択肢があります。最近はオンライン家庭教師(Zoomなどを使った形式)も普及しており、地方在住でも都市部の講師に教えてもらえる環境が整っています。
塾選びで失敗しないための7つのチェックポイント
塾を選ぶ際には、「近いから」「有名だから」という理由だけで決めるのは少し注意が必要です。特に不登校の状態にある場合は、続けやすさや安心感が大切です。以下のポイントを確認しながら比較してみましょう。
| チェック項目 | 確認すること |
|---|---|
| 不登校への理解 | 不登校の生徒の受け入れ実績があるか、対応に慣れたスタッフがいるか |
| 学習ペースの柔軟性 | 中学レベルからさかのぼれるか、カリキュラムを個別に設定できるか |
| 通いやすさ | 自宅から近いか、オンライン受講が可能か |
| 費用の透明性 | 入会金・月謝・テキスト代などの費用が明確か |
| 無料体験の有無 | 実際に授業を体験してから入塾を決められるか |
| 講師との相性 | 担当講師を変更できるか、相性を見てもらえる仕組みがあるか |
| 大学受験対応 | 志望校に合わせた指導ができるか、進路相談に乗ってもらえるか |
上記の7項目は、塾を比較するときの判断材料として活用してください。特に「不登校への理解」と「学習ペースの柔軟性」は、最初に確認しておきたい重要なポイントです。無料体験の際に直接スタッフに聞いてみると、対応の丁寧さや実績の有無をリアルに感じることができます。
体験授業でチェックすべきポイント
体験授業は「授業の質を確かめる場」であると同時に、「この塾に通い続けられるか」を感じ取る場でもあります。以下のことを意識して参加してみましょう。
まず講師の話し方と教え方を確認してください。「上から目線で話されると萎縮してしまう」という人は、柔らかい話し方をする講師を選ぶことが大切です。また、わからないことを「恥ずかしがらずに聞ける雰囲気かどうか」も重要な判断基準になります。
次に教室の雰囲気をチェックしましょう。静かすぎてプレッシャーを感じる環境より、落ち着いた程度の適度な雰囲気の方が続けやすいという人も多いです。
体験授業後にスタッフが強引に入塾を勧めてこないかどうかも判断材料になります。「一緒に考えましょう」というスタンスで対応してくれる塾は、その後のサポートも丁寧なことが多いです。
費用と補助制度を賢く活用する
塾費用が気になる場合は、各自治体の学習支援給付金や奨学金制度を確認してみましょう。文部科学省の「就学援助制度」や各都道府県の「子どもの学習費調査」などに関連する補助が利用できるケースもあります。
また、NPO法人が運営する無料または低価格の学習支援教室も全国各地に存在します。「Learning for All」や「キッズドア」などのNPOは、経済的に困難な家庭の子どもたちへの学習支援を行っています。塾の費用が高くて悩んでいる場合は、こうした支援団体への相談も選択肢の一つです。
不登校から大学進学を目指すための具体的なステップ
「不登校だと大学には行けないのではないか」という不安を感じている人もいるかもしれません。でも実際には、不登校経験がある生徒でも多くの人が大学進学を実現しています。大切なのは、今から焦らず正しい順番で準備を進めることです。
高卒認定試験(高認)を活用する
高卒認定試験(正式名:高等学校卒業程度認定試験)は、高校を卒業していなくても大学入試の受験資格を得られる試験です。年2回(8月・11月)実施されており、合格した科目は次回以降に持ち越せるため、一度に全科目合格する必要はありません。
試験科目は国語・数学・英語・理科・地歴公民の8〜10科目で、難易度は高校1〜2年生レベルとされています。独学でも合格可能な難易度ですが、苦手科目がある場合は個別指導塾やオンライン塾でのサポートを受けながら準備するとより安心です。
高認合格後は、通常の大学受験生と同じように共通テストや一般入試に挑戦できます。「高校に通わずに大学を目指す」というルートは、今では決して特別なことではありません。
高卒認定予備校の選び方完全ガイド|不登校から大学進学への道筋
通信制高校と塾を組み合わせる
通信制高校は、登校回数が少なく、自分のペースで高校卒業資格を取得できる学校形態です。不登校経験のある生徒への受け入れに積極的な学校も多く、近年は生徒数が増加しています。
代表的な通信制高校には、N高等学校(ドワンゴ)・ルネサンス高校・八洲学園高等学校などがあります。これらは全国から入学でき、オンラインで授業を受けながら高卒資格を取得できます。
通信制高校に通いながら、スタディサプリや個別指導塾で大学受験対策を同時に進めるという組み合わせは、不登校から大学進学を目指す人に多く見られるパターンです。
志望校に合わせた受験戦略を立てる
大学受験の方法は、一般入試・共通テスト利用・学校推薦型・総合型選抜(AO入試)と複数あります。不登校経験のある受験生には、特に総合型選抜(AO入試)が有効な選択肢となることがあります。
総合型選抜では、自己推薦書や面接、小論文などで自分の経験や考え方をアピールする機会があります。不登校の経験から得た気づきや、自分なりの学び方をポジティブに表現することで、選考官に強い印象を与えることができます。
目標とする大学が決まったら、その大学の入試方式と必要科目を確認し、塾の先生と一緒に1年単位・月単位の学習スケジュールを組んでいくことをおすすめします。
メンタルケアも受験対策の一部として考える
受験勉強を進める上で、体と心のコンディションを整えることは、勉強の効率と直結しています。疲れがたまっているときに無理に机に向かっても、知識は定着しにくくなります。
学習計画の中に休息日や「好きなことをする時間」を意識的に組み込むことが大切です。また、心の調子が不安定なときは、スクールカウンセラーや臨床心理士に相談することも、受験対策の一つとして考えてみてください。
塾の中には、進路相談や精神的なサポートを行うカウンセラーが在籍しているところもあります。「勉強だけでなく気持ちも話せる塾」を選ぶことが、長く通い続けるための一つのコツです。
不登校の高校生におすすめの塾・学習サービス比較
ここでは、不登校の高校生が特に利用しやすいサービスを一覧でまとめました。目的や状況に合わせて参考にしてみてください。
| サービス名 | 形式 | 月額の目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| スタディサプリ | 動画(オンライン) | 2,178円〜 | 中学内容から大学受験まで対応。コスパ最高 |
| そら塾 | オンライン個別指導 | 8,800円〜 | 不登校生の受け入れ実績あり。講師との相性確認も可 |
| 河合塾One | AI×オンライン | 4,378円〜 | AI診断で弱点を特定。スキマ時間に学習できる |
| 家庭教師のトライ | 個別(対面・オンライン) | 要相談 | 完全1対1。不登校支援の実績が豊富 |
| 明光義塾 | 個別指導(対面) | 13,000円〜 | 全国展開。さかのぼり学習に対応 |
| Z会タブレットコース | 通信(タブレット) | 3,400円〜 | 難関大受験にも対応。添削指導あり |
上記の比較表はあくまで参考情報です。実際の料金や対応内容は各社のウェブサイトや問い合わせで最新情報を確認してください。無料体験を実施しているサービスが多いため、まずは気軽に試してみることをおすすめします。
スタディサプリの活用法
スタディサプリは、月額2,178円(ベーシックプラン)から利用できる動画型学習サービスです。不登校の生徒に特に支持されているのは、「誰にも見られずに自分のペースで学べる」という安心感があるからです。
関正生先生の英語や山内恵介先生の数学など、各科目に人気講師が揃っており、授業のわかりやすさは多くの利用者から高く評価されています。中学1年生の内容から高3の大学受験対策まで一気通貫で学べるため、学習の抜けを埋めるのに最適です。
独学が不安な場合は、コーチングプラン(個別指導あり)にアップグレードすることで、学習計画の作成や進捗確認のサポートを受けることもできます。まずは14日間の無料体験から始めてみましょう。
オンライン個別指導「そら塾」の特徴
そら塾はオンラインに特化した個別指導塾で、自宅のパソコンやタブレットから受講できます。不登校の生徒の受け入れに積極的なことで知られており、講師陣も配慮ある指導を心がけているとの声が多く聞かれます。
授業は週1回から始めることができ、生徒のペースに合わせて頻度を調整することも可能です。無料体験授業も実施しているため、「オンライン指導が自分に合うかどうかわからない」という場合でも、まず試してみることができます。
担当講師との相性が合わない場合は変更できる仕組みもあり、長期間安心して通い続けやすい環境が整っています。
不登校でも大学進学した先輩たちの話
「本当に不登校から大学に行けるの?」と疑問に感じる人のために、実際に不登校を経験しながら大学進学を果たした先輩たちの話をご紹介します。特定の個人情報は伏せていますが、どのようなルートで進学したかのパターンを参考にしてみてください。
通信制高校+スタディサプリで国立大学に合格したケース
中学2年から不登校になり、高校はN高等学校(オンライン学習)に進学。毎日の登校が必要ないため、体調を崩すことなく卒業資格を取得しました。
大学受験はスタディサプリで基礎から学び直し、苦手な数学のみ個別指導塾で補強。最終的に地方国立大学の理学部に合格しました。「授業動画は何度でも見直せるのが本当によかった」という声もあります。
受験期間中は週のうち2〜3日はあえて休息日として設定し、心身のバランスを保ちながら学習を続けたことが合格への鍵になったようです。
高卒認定+総合型選抜で私立大学に進学したケース
高校1年で不登校になり、在籍していた高校を退学。高卒認定試験を2回に分けて受験し、全科目に合格しました。大学は総合型選抜(AO入試)で受験し、自分の不登校経験と独学の過程を志望理由書に盛り込んだところ、面接でも高く評価されたとのことです。
準備のサポートには家庭教師のトライのオンラインプランを利用。志望理由書の書き方から面接対策まで丁寧にフォローしてもらえたことが自信につながったといいます。
フリースクールで仲間を見つけ、専門学校へ進学したケース
勉強よりも先に「安心できる居場所」が必要だったというケースです。フリースクールに通い始め、同じ悩みを持つ仲間と出会ったことで、少しずつ外出や人との交流ができるようになりました。
その後、グラフィックデザインへの興味をきっかけにオンラインで動画学習を開始。専門学校のAO入試に合格し、現在は好きな分野を学んでいます。
「大学だけが進路じゃない」ということも、選択肢の一つとして知っておくことが大切です。専門学校・短大・海外留学など、様々なルートが存在します。
まとめ:自分に合った学び方を見つけよう
不登校の状態にあっても、学ぶ意欲さえあれば、今の時代にはたくさんの選択肢があります。大切なのは、「今の自分に合った形で、無理なく続けられる学習環境を選ぶこと」です。
この記事で紹介したポイントをまとめると、以下のようになります。
- まず自分の学力と目標を整理してから塾を探す
- 個別指導・オンライン・フリースクールなど形式は様々。自分の状態に合わせて選ぶ
- 費用・ペース・不登校への理解度を確認してから入塾を決める
- 高卒認定試験・通信制高校・総合型選抜など大学進学ルートは複数ある
- メンタルケアも学習効率に直結するため、無理のないペースで進めることが重要
この5つのポイントは、どれか一つでも参考になれば、塾選びや進路決定の大きな一歩になります。スタディサプリやそら塾のように無料体験ができるサービスから試してみるのが、最初の一歩として最もハードルが低くておすすめです。
焦る必要はありません。今のあなたの状態から始められる方法が、必ずあります。
