通信制高校への編入を考えているあなたへ|手続きから学習サポートまで徹底解説

Last Updated on 2026年2月26日 by ゆるっと先生

「今の高校が合わない」「体調不良で通えなくなった」「もう一度やり直したい」——そんな思いを抱えている高校生や保護者の方に向けて、通信制高校への編入についてわかりやすく解説します。

通信制高校は、全日制や定時制とは違い、自分のペースで学べる柔軟な仕組みが魅力です。編入を検討する理由はさまざまですが、正しい情報を持っていれば、不安なく次のステップに進めます。

この記事では、編入の基礎知識から手続きの流れ、学習サポートの活用法まで、教育アドバイザーの視点から丁寧にお伝えします。ぜひ最後まで読んでみてください。

通信制高校への編入とはどういうこと?

まず「編入」という言葉の意味から整理しましょう。全日制高校から通信制高校に移ることを一般的に「編入」と呼びますが、正確には転入編入の2種類があります。違いを理解しておくことで、自分に合った手続きを選べます。

転入と編入の違い

通信制高校への「移り方」には、大きく分けて転入と編入の2つがあります。

転入とは、現在在籍している高校から別の高校に籍を移すことです。在籍中に手続きを行うため、これまでの修得単位を引き継げるのが最大のメリットです。

編入とは、いったん高校を退学した後に、新たに別の高校に入学することです。退学後に手続きするため、単位の引き継ぎができない学校もあります。また、在籍期間がリセットされる場合があるため、卒業までの年数が延びる可能性があります。

できるだけ転入の形を取ることで、時間的・経済的なロスを減らすことができます。まずは現在の学校の先生や通信制高校の担当者に相談してみましょう。

通信制高校へ移る主な理由

編入や転入を選ぶ理由は人それぞれです。以下のようなケースが多く見られます。

  • 不登校や体調不良により全日制の登校が難しくなった
  • 学校の校風や人間関係に馴染めず、環境を変えたい
  • 芸能・スポーツ活動と学業を両立させたい
  • 海外留学や長期旅行中でも学習を続けたい
  • 働きながら高校卒業資格を取得したい

上記のように、通信制高校を選ぶ背景はとても多様です。「特別な事情がある人だけが行く学校」というイメージは古く、現在は多様なライフスタイルに対応した選択肢として広く認知されています。自分の状況に正直に向き合い、無理のない環境を選ぶことが大切です。

通信制高校の仕組みをおさらい

通信制高校では、毎日登校する必要がなく、レポート・スクーリング(登校)・テストの3つを中心に単位を取得します。

スクーリングの頻度は学校によって異なり、週1回程度のものから年数回のみの学校まで幅広くあります。学習のペースを自分でコントロールできる一方、自己管理能力が求められる点には注意が必要です。

なお、通信制高校を卒業するには74単位以上の取得と3年以上の在籍が必要です。これは全日制と同じ条件であり、卒業資格は同等に認められます。

編入・転入の手続きの流れ

通信制高校への転入・編入は、手順を把握しておけばスムーズに進められます。学校選びから入学まで、各ステップで何をすべきかを順番に確認しましょう。

まずは情報収集と学校選び

転入・編入の最初のステップは、どの通信制高校を選ぶかを決めることです。通信制高校には「広域通信制高校」と「狭域通信制高校」があります。

広域通信制高校は全国から入学でき、N高等学校・角川ドワンゴ学園代々木高等学校などが有名です。オンライン学習や多彩なカリキュラムが充実しているため、自宅学習を中心にしたい方に向いています。

一方、狭域通信制高校は特定の都道府県内の生徒を対象としており、地元に密着したサポートが受けられるのが特徴です。

学校を選ぶ際は、以下の点を比較検討することをおすすめします。

  • スクーリングの頻度・場所
  • サポート体制(カウンセラーの有無など)
  • 学費と奨学金・支援制度の有無
  • 卒業後の進路実績

資料請求やオープンキャンパスを積極的に活用し、複数校を比較してから決めると安心です。学校選びに迷ったときは、地域の教育相談窓口や担任の先生に相談してみてください。

現在の学校への相談と書類準備

転入の場合は、まず現在の在籍校に転入の意向を伝える必要があります。担任や教務担当の先生に相談し、以下の書類を準備してもらいましょう。

  • 在学証明書
  • 成績証明書(単位修得証明書)
  • 転学申請書(学校によって形式が異なる)

これらの書類は転入先の学校に提出するためのものです。書類の発行には数日かかる場合があるため、早めに動き出すことが重要です。

編入の場合は退学後に手続きを行いますが、退学前に転入先の学校に問い合わせて流れを確認しておくことをおすすめします。退学してから手続きを始めると空白期間が生まれてしまうことがあるため注意しましょう。

入学手続きと転入時期について

通信制高校への転入は、多くの学校で年間を通じて受け付けているのが特徴です。全日制高校と違い、4月のみの入学ではなく、学期の始まりや随時受け入れを行っている学校も多くあります。

ただし、学校によっては転入受付のタイミングが限られる場合もあるため、希望する学校の募集要項を必ず確認してください。

手続きの流れをまとめると以下のようになります。

ステップ内容目安期間
①情報収集学校の資料請求・見学1〜2週間
②在籍校への相談転入の意志を伝え書類準備を依頼1〜2週間
③転入先への出願必要書類を揃えて出願1週間
④選考・入学手続き書類選考・面接など1〜2週間
⑤転入完了学籍移動・学習開始

全体で1〜2か月程度を見込んでおくと余裕を持って手続きを進められます。急いでいる場合は、転入先の担当者に直接相談してスケジュールを確認しましょう。

単位の引き継ぎと卒業までの道のり

通信制高校に転入・編入した際、気になるのが「今まで取った単位はどうなるの?」という点です。単位の扱いを正しく理解しておくことで、卒業までの計画を立てやすくなります。

引き継げる単位と引き継げない単位

転入の場合、これまで修得した単位は原則として新しい学校でも認められます。ただし、転入先のカリキュラムと合致しない科目については、単位として認められない場合もあります。

編入の場合は、退学後の入学となるため、単位の引き継ぎが認められないケースもあります。学校によって対応が異なるため、事前に確認が必要です。

いずれの場合も、単位修得証明書を持参して転入先の学校に相談することが基本です。「どの単位が認められるか」を明確にしておけば、卒業までに必要な単位数が把握でき、計画が立てやすくなります。

卒業に必要な条件をチェック

通信制高校を卒業するために必要な条件は、以下の3つです。

  • 74単位以上の修得
  • 3年以上の在籍期間
  • 特別活動(ホームルーム・体験学習など)への参加(30時間以上)

これらは文部科学省の定める基準であり、全国どの通信制高校でも共通です。在籍期間については、転入の場合は元の学校での在籍期間が合算されますが、編入の場合はリセットされることがあります。

たとえば高校2年の途中で編入した場合、残りの在籍期間によっては卒業が1年延びる可能性があります。転入か編入かを選ぶ際には、この点も踏まえて判断することが大切です。

3年で卒業するためのポイント

通信制高校でも3年で卒業することは十分可能です。ただし、計画的に単位を取得していく必要があります。

取得できる単位数は学校によって年間の上限が決まっているため、早めに担当の先生やアドバイザーと相談しながら年間計画を作成することをおすすめします。

また、転入時に多くの単位を引き継げれば、残りの取得単位数が少なくなり、3年卒業のハードルが下がります。元の学校でしっかり単位を取っておくことも、長い目で見れば大切なことです。

通信制高校での学習を支える塾・サポート校の活用

通信制高校は自由度が高い分、自分で学習を管理する力が求められます。「家でひとりで勉強するのが不安」という方には、塾やサポート校を上手に活用することがおすすめです。

サポート校とはどんな場所?

サポート校とは、通信制高校の生徒が学習を続けられるよう支援する民間の教育機関です。通信制高校との連携の下、レポートの作成補助、スクーリングの準備、生活リズムの管理などをサポートしてくれます。

サポート校に通うことで、毎日通う場所ができ、規則正しい生活習慣が身につきやすくなります。また、同じ環境の仲間と交流できるため、孤独を感じにくいのも大きなメリットです。

費用は学校によって異なりますが、通信制高校の学費とは別にかかる点に注意が必要です。サポート校を検討する際は、どこまでサポートしてくれるかを事前にしっかり確認しましょう。

大学進学を目指すなら塾も検討しよう

通信制高校から大学進学を目指す場合、受験対策は自分で行う必要があります。学校の授業だけでは大学入試に対応しきれないため、塾を活用することが有効です。

たとえば、河合塾東進ハイスクールなどの大手予備校は、通信制高校の生徒でも入塾できます。自分のペースで学べるオンライン講座も充実しており、時間の融通が利きやすい通信制高校生との相性も良好です。

また、個別指導塾を選ぶ場合は、学習の抜けや苦手科目を一から丁寧に補強してもらえるため、全日制高校から転入した際の学習の遅れも取り戻しやすくなります。塾選びに迷ったら、まず体験授業を受けてみることをおすすめします。

オンライン学習ツールの活用

塾や予備校に通う時間や費用が難しい場合は、オンライン学習ツールを活用する方法もあります。

たとえばスタディサプリ(リクルート)では、月額数千円で全教科の動画授業を受講できます。大学受験対策から高校基礎まで幅広く対応しており、通信制高校生の独学サポートとして非常に人気があります。

また、進研ゼミ高校講座(ベネッセ)も通信制高校生向けのプランがあり、自宅学習と相性が良いサービスです。

重要なのは、継続して取り組める仕組みを作ることです。目標を設定し、週単位や月単位で進捗を確認する習慣をつけることが、学習継続の鍵になります。

通信制高校編入後のよくある不安と対処法

転入・編入を決めた後も、「本当にうまくやっていけるだろうか」という不安を感じるのは自然なことです。よくある悩みとその対処法を知っておくことで、不安を和らげることができます。

「勉強についていけるか不安」という場合

通信制高校の学習内容は、全日制高校と比べて難易度が低いわけではありませんが、自分のペースで進められるため、焦りを感じにくい環境です。

レポートの提出期限さえ守れば、学習のスピードは自分で調整できます。わからないことがあれば、学校のスクーリングや担当教員に質問できる機会もあります。

それでも不安な場合は、前述の塾やオンライン学習サービスを組み合わせることで、しっかりとした学力を身につけることができます。「わからないまま放置しない」という意識を持つことが大切です。

「友達ができるか不安」という場合

通信制高校では、スクーリングの機会や学校が企画する交流イベントなどを通じて友達ができるケースが多くあります。ただ、全日制のように毎日顔を合わせる機会は少ないため、意識的にコミュニケーションを取る姿勢が大切です。

サポート校や塾に通うことで、同じ境遇の仲間と出会える機会も広がります。N高等学校のような学校では、オンラインでのコミュニティ活動が活発で、ネット上での交流から友人関係が生まれることも少なくありません。

仲良くなりたい気持ちを行動に変える!学校で友達を作る具体的な方法

「卒業後の進路が心配」という場合

通信制高校の卒業資格は、全日制高校と同等に認められています。大学・短大・専門学校への進学も、就職も、通信制高校の卒業生として堂々と挑戦できます。

実際、早稲田大学・明治大学・青山学院大学などの有名私大にも、通信制高校出身の合格者は毎年います。重要なのは、在学中に学習習慣と目標を持ち続けることです。

進路について不安なときは、学校のキャリアアドバイザーや担任の先生に早めに相談することをおすすめします。具体的な進路情報を持っている学校スタッフは、あなたの心強い味方になってくれます。

通信制高校への編入を成功させるために大切なこと

編入・転入はゴールではなく、新しいスタートです。環境が変わったあとも、自分らしく前を向いて歩み続けるために意識してほしいことをまとめました。

目標を持って入学する

通信制高校に入学する際、「なぜ通信制を選んだのか」「入学後に何を達成したいのか」を自分なりに言葉にしておくことが大切です。

目標は大きくなくても構いません。「毎日少しでも勉強する」「スクーリングで新しい友達を作る」「大学に進学する」など、自分のペースで設定できる目標が理想です。

目標があると、モチベーションが落ちたときの支えになります。手帳やスマホのメモに書き留めておくだけでも、気持ちの整理に役立ちます。

保護者や周囲のサポートを活用する

通信制高校での生活は、家族のサポートがあるとより安定します。保護者の方には、勉強の進み具合や学校生活について定期的に話す習慣をつけると良いでしょう。

また、学校側も保護者向けの相談窓口を設けているケースがほとんどです。不安なことや困ったことがあれば、ひとりで抱え込まずに相談することが大切です。

自分のペースを信じて進む

通信制高校を選んだことは、決して「逃げ」ではありません。自分に合った環境を選び、前に進もうとする前向きな決断です。

周りの目や世間のイメージを気にしすぎず、自分のペースで一歩ずつ進んでいくことが最も大切です。卒業後の未来は、今の選択ではなく、これからの行動で決まります。

新しい環境でのスタートを、自分らしく切り開いていきましょう。

まとめ

通信制高校への編入・転入は、今の自分に合った学び場を選ぶための大切な選択肢です。この記事で紹介した内容を振り返ると、以下のポイントが重要です。

  • 転入と編入の違いを理解し、できる限り単位を引き継げる転入を選ぶ
  • 手続きは早めに動き出し、在籍校と転入先の両方と連携する
  • 学習サポートには塾・サポート校・オンライン学習サービスを上手に活用する
  • 卒業後の進路に向けて、在学中から目標を持って行動する

通信制高校での新生活は、あなた自身がどう過ごすかで大きく変わります。不安なことがあれば学校やサポート機関に相談しながら、自分らしいペースで前に進んでください。

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