Last Updated on 2026年5月26日 by ゆるっと先生
英語が苦手になる原因を知ろう
英語に苦手意識を持つ高校生はとても多い。でも実は、苦手になるパターンはある程度決まっている。まず自分がどのタイミングでつまずいたのかを正確に把握することが、克服への第一歩だ。原因を知れば、対策もぐっと立てやすくなる。
中学英語でつまずいているパターンが多い
高校英語が苦手な生徒の多くは、実は中学英語の段階からつまずいていることが多い。be動詞と一般動詞の区別、三単現のs、過去形・過去分詞の使い分け…これらが曖昧なまま高校に進学すると、授業の内容がどんどん積み重なっていき、気づいたときには大きな差が生まれている。
たとえば「He plays tennis.」の文が正しく作れない、あるいは「I didn’t go.」と「I don’t go.」の違いが説明できない状態で高校英語に入ると、現在完了や仮定法など、より複雑な文法事項を理解するのはかなりむずかしくなる。
中学3年間の英語は、高校英語の土台そのものだ。英語が苦手だと感じたら、まず「中学英語の総復習」から始めることを強くすすめる。
- 「くもんの中学英文法(くもん出版)」
- 「大岩のいちばんはじめの英文法(東進ブックス)」
- 「中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく(学研)」
上記の参考書はいずれも薄めで読みやすく、基礎から確認するのに最適だ。「どれを選ぶか」で迷うより、まず1冊を手に取って始めることが大切だ。
文法と単語、どちらが先につまずくのか
英語の苦手には大きく2つのパターンがある。「文法がわからない」タイプと「単語が覚えられない」タイプだ。
文法がわからないタイプは、文の構造(SVO・SVOC・SVOOなど)が頭に入っていないことが多い。英文を読んでいても「どこが主語でどこが動詞なのか」がわからず、意味が取れない状態になりやすい。
一方、単語が覚えられないタイプは、文法のルールは理解できても語彙が少なすぎて文章の内容がつかめない状態に陥りやすい。英語の長文問題を解くとき、知らない単語だらけで読む気が失せる…という経験をしたことがある人は少なくないと思う。
どちらのタイプも「同時に全部やろうとしないこと」が大切だ。まず文法と単語のどちらが弱いかを見極めて、片方ずつ集中して強化していく戦略が効果的だ。
授業についていけなくなるタイミング
高校生が英語でつまずく時期には傾向がある。高校1年生の「英語コミュニケーション」や「論理・表現」が始まってすぐ、あるいは2年生になって長文の量が増えたタイミングでつまずく生徒が多い。
特に高2から本格化する長文読解の授業は、1文1文を訳す形式から「文章全体の論旨をつかむ」形式に変わるため、文法の知識だけでは対応しきれなくなる。このタイミングで一気に苦手意識が強くなるケースが多い。
もし今、授業内容が「なんとなくわかる」程度で止まっているなら、できるだけ早く対処した方がいい。手遅れということはないが、早めに動くほど結果に出やすいことは確かだ。
英語苦手を克服するための基本的な勉強法
「何から手をつければいいかわからない」というのが、英語が苦手な高校生の正直なところだと思う。ここでは、実際に成果が出やすい勉強の順番と具体的な方法を紹介する。焦らず、一つずつ取り組んでいこう。
まず中学英語の基礎に戻ることが近道
遠回りに見えるかもしれないが、中学英語の基礎に戻ることが実は最も効率的な方法だ。高校英語は中学英語の延長線上にあるため、土台が揺らいでいると何をやっても定着しにくい。
おすすめは「大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】(東進ブックス)」だ。高校生向けに書かれているが、中学英語の確認からスタートできる構成になっており、英語が苦手な高校生にとって取り組みやすい1冊だ。
1日30分、2〜3週間続ければ一通りの基礎を確認できる。「これ知ってる」という感覚が出てきたら、次のステップに進む準備ができたサインだ。
毎日続けられる単語の覚え方
英語の成績を上げるには、単語力は避けて通れない。ただし、「単語帳を1ページ目からひたすら覚える」という方法は続かないことが多い。
効果的な方法は「1日20〜30単語を繰り返す」ことだ。覚えた翌日に復習し、3日後にもう一度確認する「間隔反復法」を使うと記憶に残りやすい。スマホアプリ「Anki」はこの間隔反復を自動で管理してくれるため、通学中などの隙間時間に使えて非常に便利だ。
単語帳は「システム英単語(駿台文庫)」や「英単語ターゲット1900(旺文社)」が定番だ。完璧を目指すより「何周もする」ことの方が大切で、1周目で全部覚えようとせず、とにかく1冊を繰り返すことを意識しよう。
文法は参考書1冊を完璧にする
文法の勉強でありがちな失敗は「複数の参考書に手を出すこと」だ。あれこれ手を広げるより、1冊を繰り返す方が確実に力になる。
高校英語の文法参考書としては「Next Stage英文法・語法問題(桐原書店)」や、より基礎寄りなら「英文法ポラリス1(KADOKAWA)」がおすすめだ。問題を解くだけでなく、解説をしっかり読んで「なぜそうなるのか」を理解することが大切だ。
特につまずきやすいのは仮定法・関係代名詞・分詞構文・完了形の4つだ。これらは高校入試にはほとんど出てこないが、大学入試では必ずと言っていいほど出題される。この4単元を集中的に対策するだけでも、模試の点数は大きく変わる。
リスニングは毎日少しずつ取り組む
リスニングが苦手な高校生は多いが、対策は意外とシンプルだ。毎日少量でも英語の音に触れることが重要で、「週1回1時間やる」より「毎日10分聴く」ほうが効果的だ。
スタディサプリ(リクルート)の「英語リスニング講座」や、NHKの「基礎英語」シリーズは、レベル別に対応していてとっつきやすい。最初はスクリプトを見ながら聴き、徐々にスクリプトなしで内容をつかめるように練習するのがよい。
共通テストのリスニングは配点が高く(200点満点中100点)、避けて通れない分野だ。高1・高2のうちから少しずつ耳を慣らしておくことが、受験期の大きなアドバンテージになる。
高校英語の主要単元と攻略ポイント
高校英語には、多くの生徒がつまずく”難所”がある。仮定法・関係詞・長文読解・英作文など、これらを一つひとつ丁寧に攻略していくことが、英語の成績を安定させるカギになる。
仮定法・関係詞・分詞構文の攻略
仮定法は「もし〜だったら…なのに」という表現で、現実とは異なることを述べるときに使う。「If I were a bird, I could fly.」のように過去形を使って現在の非現実を表す点が、多くの生徒の混乱ポイントだ。
まず「仮定法過去」と「仮定法過去完了」の2パターンを確実に覚えることが先決だ。この2つの形が身につけば、応用パターンも理解しやすくなる。
関係詞(who・which・that・whose・where・when)は、名詞を後ろから修飾する仕組みだ。「先行詞は何か」「修飾しているのはどの部分か」を意識しながら文を読む習慣をつけよう。接続詞と混同しやすいため、英文を読む中で繰り返し確認することが効果的だ。
分詞構文は「〜しながら」「〜したので」など、接続詞を省略した表現だ。「Turning left, you’ll see the station.」のように前後の関係を意味から判断する練習が必要で、慣れるまでは多めに音読と訳出の練習を重ねるとよい。
長文読解の読み方と練習方法
長文読解で大切なのは「全部訳そうとしないこと」だ。すべての単語を日本語に変換しようとすると時間が足りなくなる。まず段落ごとに「何を言っているのか」を大まかにつかむ練習をしよう。
共通テストの英語(リーディング)は読む量が非常に多く、時間配分が勝負だ。過去問や予備校の模試を使って「制限時間内に読み切る」訓練を積むことが重要で、目安として大問1つあたり7〜10分で解けるペースを目指そう。
長文の練習には「英語長文ハイパートレーニング(桐原書店)」や「関正生の英語長文ポラリス(KADOKAWA)」が使いやすい。解いた後に必ず音読し、文の構造を確認する習慣をつけると読解力が着実に上がる。
英作文・和訳のコツ
英作文は「完璧な英語を書こうとしない」ことが大切だ。知っている構文・単語を使って、シンプルに伝える意識を持とう。難しい表現を使おうとして間違えるより、基本的な文でも正確に書く方が採点では有利になる。
和訳は「直訳→意味が通じるか確認→自然な日本語に直す」という3ステップで進めるとよい。特に関係詞や分詞構文が含まれる文は直訳が不自然になりやすいため、意味を補いながら訳す練習が必要だ。
国公立大学の二次試験では英作文・和訳が頻出で、配点も大きい。早めに対策を始め、塾や学校の先生に添削してもらえる環境を積極的に活用しよう。
英語苦手な高校生のための塾の選び方
英語の苦手を克服するためには、自分に合った塾を選ぶことが大きな助けになる。塾の種類や特徴を理解した上で、自分のペースや目標に合った場所を見つけてほしい。
個別指導と集団授業、どちらが向いているか
塾の形態は大きく「個別指導」と「集団授業」に分かれる。
個別指導は、先生1〜3人の少人数で進むため、わからないところをその場で質問できるのが強みだ。英語が苦手で基礎から丁寧に教わりたい人には、個別指導の方が合いやすい。
集団授業は、同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨できる環境が魅力だ。授業のレベルが高く進度も速いことが多いため、ある程度基礎ができていて「もっと伸ばしたい」という段階の人に向いている。
| 種別 | 向いている人 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 個別指導 | 基礎から丁寧に学びたい人 | 自分のペースで進められる・質問しやすい | 費用が高めになりやすい |
| 集団授業 | 基礎がある程度できている人 | 切磋琢磨できる環境・授業のクオリティが高い | 授業ペースについていけないことも |
| オンライン | 自宅で学習したい人・部活が忙しい人 | 通塾不要・時間が柔軟・費用が抑えやすい | 自己管理が必要・質問しにくい |
塾の形態によって向き不向きがある。まず自分の今の英語力と目標を整理した上で、どのタイプが合っているかを考えてみよう。複数の塾の体験授業を受けて比較するのが、最も失敗のない選び方だ。
オンライン塾という選択肢も増えている
近年はオンライン塾・オンライン家庭教師のサービスが急増している。通塾の時間が省けるため、部活が忙しい高校生や、近くに良い塾がない地域に住んでいる人にとって特に便利だ。
代表的なサービスとしては「スタディサプリ(リクルート)」「東進オンライン学校」「atama+(アタマプラス)」などがある。映像授業なので自分のペースで繰り返し視聴でき、苦手な単元だけを重点的に学習しやすいのが特徴だ。
ただしオンライン学習は「自分で計画を立てて進める力」が必要になる。わからないことをすぐ質問しにくい環境でもあるため、自己管理が苦手な人は対面の塾と組み合わせる形にするのもよい選択だ。
体験授業で自分に合うかを確かめる
塾を選ぶとき、ホームページやパンフレットだけで判断するのは早い。多くの塾では無料の体験授業を実施しているため、必ず体験してから入塾を決めよう。
体験授業では以下の3点を確認してほしい。
- 講師との相性(話しやすいか、質問しやすい雰囲気か)
- 授業のわかりやすさ(自分のレベルに合っているか)
- 塾内の雰囲気(集中できる環境か)
特に英語が苦手な場合は「講師が質問しやすい環境かどうか」が重要なポイントになる。また、1つだけ体験して決めるより、2〜3校を比較する方が自分に合った塾を見つけやすい。
英語に強いおすすめ塾・予備校
一口に「英語塾」といっても、指導方針や強みはそれぞれ異なる。ここでは、英語指導に定評のある塾・予備校を紹介する。それぞれの特徴を把握した上で、自分に合う場所を探してみよう。
東進ハイスクール
東進ハイスクールは映像授業を中心とした大手予備校で、全国に校舎がある。英語の講師陣が充実しており、苦手な高校生向けの講座も豊富だ。
たとえば「今井宏先生の英語C組・基本はここだ!」は英語が苦手な高校生向けの入門講座として人気があり、基礎的な文法から会話表現まで丁寧に解説してくれる。また「安河内哲也先生のはじめての英語」は、英語アレルギーのある生徒でも取り組みやすい内容になっている。
自分のペースで受講できる「自学自習型」のスタイルが特徴で、部活と勉強を両立したい高校生にも向いている。
武田塾
武田塾は「授業をしない塾」として知られており、自学自習を徹底的にサポートするスタイルが特徴だ。英語では参考書を使った個別カリキュラムを組んでもらえるため、「どの参考書をどの順番でやればいいかわからない」という悩みを持つ高校生に向いている。
毎週行われる確認テストと個別指導で理解度をチェックしながら進めるため、「わかったつもり」になりにくいのが強みだ。英語の参考書ルートも体系化されており、基礎から大学受験レベルまでスムーズに進められる。
個別指導塾(明光義塾・個別指導WAM)
個別指導の大手として「明光義塾」と「個別指導WAM」がある。どちらも生徒一人ひとりのペースに合わせた指導が特徴で、英語が苦手な高校生が基礎から丁寧に学べる環境が整っている。
明光義塾は全国に3,000以上の教室があり、地域を選ばず通いやすい点が魅力だ。個別指導WAMはオンライン指導にも対応しており、自宅から受講できる点が便利だ。
自宅でできる英語学習ツールを活用しよう
塾に通うだけでなく、自宅での自習の質を上げることも成績向上に直結する。今は無料・低コストで使える英語学習ツールが充実しているため、うまく組み合わせて活用しよう。
スタディサプリで授業を補う
スタディサプリ(月額2,178円〜)は、プロ講師による映像授業をスマホ・PC・タブレットで視聴できるサービスだ。英語の講座は基礎から大学受験レベルまで幅広く対応しており、苦手な単元だけを繰り返し視聴できる点が大きな強みだ。
「関正生先生の英文法・長文」講座は特に人気で、わかりやすい解説と豊富な演習問題で多くの受験生に活用されている。塾に通いながら補助教材として使う形でも非常に効果的だ。
アプリ・YouTubeを組み合わせる
単語学習には「Anki」「mikan(英単語アプリ)」が人気だ。スキマ時間に使えるため、通学中や休み時間に取り組める。
YouTubeでは「ただよび」「Grammar King」などのチャンネルが文法解説に定評がある。無料で質の高い解説動画が視聴できるため、教科書や参考書だけでは理解しにくい部分の補足として活用しよう。
- Anki(単語・文法の間隔反復学習に最適)
- mikan(英単語をサクサク覚えられるシンプルなUI)
- YouTube「ただよび」(プロ講師による無料授業動画)
- YouTube「Grammar King」(英文法をビジュアルで解説)
アプリやYouTubeはあくまで「補助ツール」だ。参考書や塾の勉強と組み合わせることで効果が最大化する。「アプリだけで完結させよう」とすると成果が出にくいため、バランスよく活用しよう。
毎日のルーティンをつくる
英語の力をつけるには「継続」が最も大切だ。週に1回まとめてやるより、毎日30分ずつ取り組む方が確実に力がつく。
たとえば次のようなルーティンをつくると継続しやすい。
- 起床後10分:単語アプリ(mikan・Anki)
- 帰宅後20分:文法参考書または映像授業(スタディサプリ)
- 就寝前10分:リスニング(NHK基礎英語・スタサプ)
最初は「毎日最低10分」から始めよう。習慣になってしまえば、あとは自然と時間が増えていくものだ。完璧なルーティンより、続けられるルーティンの方がずっと価値がある。
志望大学別の英語対策
大学受験の英語は、受験する大学によって出題形式や難易度が大きく異なる。志望校が決まったら、その大学の英語の傾向を早めに把握して対策を始めよう。
共通テストの英語対策
共通テストの英語(リーディング・リスニング)は、マーク式で配点は各100点、合計200点だ。リーディングは読む量が非常に多く、速読力と情報処理能力が問われる。
対策として有効なのは過去問演習だ。共通テストの形式に慣れるために、本番と同じ時間設定で繰り返し練習しよう。
- 「共通テスト過去問研究 英語(赤本・教学社)」
- 「共通テスト英語対策問題集(Z会)」
- 「スタディサプリ 共通テスト対策コース」
共通テストは「速く読む力」が特に重要だ。長文問題では1問あたりに使える時間が限られるため、時間を計りながら演習を積む習慣をつけよう。模試も積極的に活用すること。
国公立大学の二次試験対策
国公立大学の二次試験では、英作文・和訳・長文読解が中心となることが多い。東京大学・京都大学・大阪大学などの難関国公立では、英文和訳の質が合否を分けることも多い。
添削指導を受けることが必須で、塾や学校の先生に定期的に採点してもらう環境をつくろう。英作文は「英作文ハイパートレーニング自由英作文編(桐原書店)」が多くの受験生に使われている。
国公立の英語は長文の量と難易度が高く、単語力も必須だ。「速読英単語 上級編(Z会)」などで難単語を補強しつつ、各大学の過去問を繰り返し解いて傾向をつかもう。
私立大学(早慶・MARCH)の英語対策
早稲田大学・慶應義塾大学(早慶)やMARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)の英語は、大学ごとに出題傾向が大きく異なる。志望校の過去問を早めに確認し、出題形式に慣れることが大切だ。
早慶の英語は語彙レベルが非常に高く、難単語対策が必要だ。「速読英単語(Z会)」などで難単語を補強しつつ、過去問を繰り返し解いて傾向をつかもう。
MARCHは長文の量が多く、読むスピードが勝負になるため、時間を計りながら演習を積むことが効果的だ。またMARCHの中でも大学ごとに文法問題・長文・英作文の比重が異なるため、志望校に絞った対策を忘れずに行おう。
